授乳の重要性

母乳育児の重要性は、さまざまな観点からさかんにいわれています。母乳で赤ちゃんを育てることは生物学的にももっともナチュラルな姿ですし、母乳には赤ちゃんに必要な栄養や免疫物質がたくさん含まれています。そしてなんといっても授乳という行為が、赤ちゃんと母親の絆を深めることは間違いありません。

しかし現代では働く女性が増加し、育児に割く時間が減少しているせいか、育児を軽減するグッズや方法が次々と登場、広く浸透しています。ベビー用品はどれも便利で母親の負担を軽くするという意味ではとても有効的なように思えます。しかしながら、このような便利なものたちが増えることで、母親の母乳育児に対する考え方や、正しい授乳の知識が乏しくなっているということが不安要素として問題になりつつあります。

母乳育児について、意外にも多くの女性が正しい授乳方法を知らないといいます。先述した通り、便利なベビー用品が正しい母乳育児を避ける結果を生んでいるというのです。たとえば母乳にかわるような育児用ミルクの性能がどんどん改良され、栄養価的にはあまり遜色ないとうたわれていると、母乳はあげなくてもミルクで大丈夫という誤った考え方を持たれがちです。

育児の知識も必要以上に入手できてしまうのが、現代の恐ろしいところです。インターネットの普及により、いつでもどこでも困った時にはネットでわからないことを調べられる時代。育児に関することは実践よりも知識から身につけてしまうためか、「こうあるべき」とか「こうでないと間違っている」といった偏った概念を生んでしまいます。

偏った概念は、万が一自分の子どもが書かれていた知識と違った行動をとった場合に、「人と違うのではないか」といった誤った不安を植え付ける危険性があります。また母乳育児について、授乳のサインや回数といったことも実は個体差がありますから、書かれた知識のようにいかないこともたくさんあります。

概念にこだわることは母親の都合によるものです。しかし授乳は誰のためのものですか?誰よりも何よりも赤ちゃんのためのものです。知識よりも大切なことは実践。目の前にいる赤ちゃんの反応こそが授乳にはもっとも重要なことといっても過言ではありません。